コスメパーマと医薬部外品パーマ——規制上の違いと「ほとんど同じ」な現実
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「コスメパーマは化粧品登録だから優しい」「医薬部外品は薬だから強い」——そう思って施術を選んでいる方もいるかもしれません。しかし美容師の立場から、この「コスメ系=安心・医薬部外品=強い」という図式の実態についてお伝えします。
この記事のポイント
- パーマ剤の「化粧品登録(コスメ)」と「医薬部外品」は登録上の分類にすぎない
- 医薬部外品はアルカリ度に上限があるが、化粧品登録にはアルカリ上限がない
- 還元剤濃度の規制変更により、両者の実質的な差は以前より小さくなっている
- 髪へのダメージは登録区分ではなく、美容師の薬剤コントロールで決まる
パーマ剤の登録区分とは
美容室で使うパーマ剤は、日本の薬事法上「化粧品」と「医薬部外品」の2種類に分類されています。この2つには規制の内容に違いがあります。
- 医薬部外品のパーマ剤:還元剤濃度2〜7%以下、アルカリ度pH7ml以下という上限が定められている
- 化粧品登録(コスメ系)のパーマ剤:還元剤濃度7%以下という上限はあるが、アルカリ度に上限がない
ここで重要なのがアルカリ度の扱いです。医薬部外品にはアルカリ上限がありますが、化粧品登録には上限がありません。つまり「化粧品登録だから穏やか」とは言い切れない状況があるのです。
規制変更で両者の差はさらに縮まった
以前、化粧品登録のパーマ剤は還元剤濃度の上限が2%以下と低かったため、パーマをかけるためにアルカリを多く使う必要がありました。ところが規制変更により、現在は化粧品登録でも還元剤濃度を7%以下まで使えるようになっています。
その結果、化粧品登録のパーマ剤でもアルカリを抑えながら十分な還元力でパーマをかけられるようになりました。医薬部外品との主な違いは、今やアルカリ度の上限規制があるかないかという点だけになっています。実質的には「ほとんど違いがわからない」状況と言えます。
登録区分で安心・不安を判断するのは難しい
「コスメ系だから安心」「医薬部外品だから強い」という単純な図式は、規制の実態を見ると成立しません。化粧品登録でもアルカリ上限がないため、処方次第では強いアルカリのコスメ系パーマ剤も存在し得ます。
どちらの登録区分であっても、パーマ剤は髪の内部の結合を切って形を変える薬剤です。登録区分がどちらであれ、髪へのダメージを左右するのは「担当美容師が髪の状態に合わせて還元剤とアルカリのバランスを適切にコントロールできているかどうか」です。
まとめ
パーマ剤の「化粧品登録(コスメ系)」と「医薬部外品」の違いは、登録上の分類と一部の規制内容の差にすぎません。規制変更により両者の実質的な差は縮まっており、どちらが優しくてどちらが強いとは一概には言えません。髪を守るためには、登録区分より美容師の適切な薬剤選択と施術技術の方がはるかに重要です。
パーマ剤の選び方についてのご相談は、お気軽にどうぞ。

