ヘアカラーで髪が傷む本当の理由。美容師が仕組みから正直に解説
「ダメージレスカラー」「髪に優しいカラー」——
美容室やドラッグストアでよく見るキャッチコピーですが、正直なところ、ちょっと待ってと思ってしまいます。
美容師として、ここは本音でお伝えしたいんです。
ヘアカラーはなぜ染まるの?仕組みをざっくり解説
髪の毛の内部には「メラニン色素」という色素が含まれています。これが多いほど髪は黒く見える=黒髪の状態です。
ヘアカラー剤には大きく2つの成分が入っています。
- ブリーチ剤(脱色剤):メラニン色素を壊して髪を明るくする
- 染料(発色剤):希望の色を髪の内部で発色させる
この2つが同時に反応することで、「黒かった髪が茶色くなって、希望の色に染まる」という仕組みです。
白髪染めでも、おしゃれ染めでも、基本の仕組みはまったく同じ。
ダメージの正体は「ブリーチ(脱色)」
では、なぜヘアカラーで髪が傷むのか?
答えはシンプルで、ブリーチ剤がメラニン色素を壊すからです。
メラニン色素は、自分の髪のパーツの一部。それを壊すということは、当然髪にダメージが入ります。
ここで大事なのが——
「ダメージレス」「髪に優しい」と書いてあるカラー剤にも、ブリーチ剤は入っています。
髪を1mmでも明るくしたいなら、ブリーチなしでは物理的に不可能。だから、
- ダメージレスでも
- 髪に優しくても
- 栄養成分配合でも
ブリーチが入っている以上、ダメージはあります。
「ダメージレス」というのは「ダメージなし」ではなく「従来より比較的ダメージが少ない」というニュアンスで理解しておくと正確です。
ホームカラーがより傷む理由
ドラッグストアに並んでいる市販のカラー剤も、同じように「傷みにくい」「簡単・しっかり染まる」とアピールしていますよね。
でも実際は、美容室でのカラーよりもダメージが大きくなりやすいのが現実です。
理由は2つあります。
①ブリーチの強度が調整しにくい
市販品は「誰でも染まる」ように設計されているため、薬剤の強度が高め。美容師のように髪質・ダメージ具合に合わせた調整ができません。
②塗布のムラが出やすい
根元・中間・毛先でダメージ度合いは違います。同じ薬剤を同じ時間放置するホームカラーは、どうしてもムラになりがち。結果として、ダメージの出方も不均一になります。
カラー後の褪色(退色)について
カラーをした数日後から、少しずつ色が抜けていく「褪色」。
これは、染料が外に出ていくからです。褪色が進んでも、ブリーチで明るくなった状態はそのまま残るので、「元の黒髪に戻る」ことはありません(ずっと茶色のまま)。
ここも誤解が多いポイントなので、覚えておいてください。
カラーダメージ、どう対策する?
残念ながら、壊れたメラニン色素は再生しません。だからこそ、カラー後のホームケアが本当に大切です。
カラーダメージには、補修成分が入ったトリートメントを使うのが基本。洗い流さないタイプのヘアオイルも、熱ダメージの予防に効果的です。
カラーダメージケアにおすすめのトリートメント
保湿・補修成分が豊富なトリートメントで、カラー後の髪をしっかりケアしましょう。
熱ダメージのブロックには洗い流さないヘアオイルを
ドライヤー前のひと手間が、カラー後の髪を守ってくれます。
まとめ
- ヘアカラーの仕組みは「脱色+発色」
- ダメージの原因はブリーチ(脱色剤)
- 「ダメージレス」でも必ずブリーチ剤は入っている
- 壊れたメラニン色素は元には戻らない
- カラー後のホームケアで、ダメージの進行を抑えることが大切
カラーを楽しみながら、髪もきちんと労わっていきましょう!
カラーダメージの詳しいケア方法は、こちらの記事もあわせてどうぞ。


