髪はターンオーバーしない:死滅細胞とダメージ蓄積の仕組み
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「髪は傷んでも、良いトリートメントを使えばまた健康に戻る」と思っている方は多いかもしれません。しかし、美容師の立場から言うと、髪のダメージは蓄積するもので、元に戻ることはありません。その理由は、髪が「死滅細胞」でできているからです。
この記事のポイント
- 髪の毛は皮膚と違い、ターンオーバー(新陳代謝)しない
- 髪は根元から伸びるが、毛先の古い部分と入れ替わるわけではない
- 一度ダメージを受けた部分は自己修復されず、蓄積し続ける
- ダメージを最小限に抑えることが、美容師の技術として最も重要
髪はターンオーバーしない
皮膚は一定のサイクルで古い細胞が新しい細胞に入れ替わる「ターンオーバー」という仕組みを持っています。しかし、髪の毛には同じ仕組みはありません。髪は毛根でつくられた後、根元から伸びていくだけです。毛先の古い部分は自然に抜け落ちますが、途中の部分が「新しく生まれ変わる」ことはありません。
つまり、毛先に近い部分ほど古く、傷みが蓄積している可能性が高い状態です。毎日のケアやサロン施術でこの部分のダメージが「修復される」ことはなく、あくまで状態をカバーしているにすぎません。
ダメージは減点方式で積み重なる
髪へのダメージはいわば「減点方式」で蓄積されていきます。主なダメージ要因の目安としては以下のようなものがあります。
- ヘアカラー:約10点のダメージ
- パーマ:約10〜20点のダメージ
- 縮毛矯正:約30点のダメージ
- 毎日のシャンプー・ドライヤー:少量ずつ蓄積
これらが積み重なることで、髪はダメージを受け続けます。施術の回数が増えるほど、毛先に近い部分の蓄積ダメージは大きくなっていきます。
美容師の役割:ダメージを最小限に抑える
髪のダメージを完全になくすことはできません。美容師として最も重要な技術のひとつは、施術による新たなダメージをいかに最小限に抑えるかです。適切な薬剤の選択、塗布方法、処理時間の管理によって、同じ仕上がりでもダメージの差は大きく変わります。
髪の現在の状態やダメージレベルについてのご相談はお気軽にどうぞ。美容師の立場から、今の髪に合ったケアや施術の方向性をご提案します。
まとめ
髪の毛は皮膚と異なりターンオーバーしないため、一度蓄積したダメージは自己修復されません。カラー・パーマ・縮毛矯正・日常のケアによるダメージは減点方式で積み重なっていきます。美容師の技術として最も大切なのは、施術によるダメージを最小限に抑えることです。髪のダメージを「治す」ことより「増やさない」ことを軸にケアの方向性を考えることが、長期的な髪の状態を保つ上で重要です。

