髪の毛の構造をやさしく解説|メデュラ・コルテックス・キューティクルの役割
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「毛髪(もうはつ)」とか「髪の毛(かみのけ)」とか、呼ばれ方はさまざまですが、実際に髪の毛がどんな構造をしているかご存知でしょうか。美容師の立場から、髪の毛の3層構造とそれぞれの役割をわかりやすく解説します。
この記事のポイント
- 髪の毛はケラチンというタンパク質でできていて、3層構造になっている
- キューティクルが損傷すると内部の水分が失われ、パサつきやごわつきにつながる
- コルテックスのタンパク質の結合状態が、直毛・くせ毛の違いを生む
- カラーやパーマの薬剤は主にコルテックスに作用している
髪の毛の基本:ケラチンタンパク質でできている
髪の毛は、ヒトの頭部に生えているケラチンという硬質タンパク質で形成された繊維状の構造物です。肉眼では1本の毛に見えますが、実際には3つの層が重なった構造になっています。
内側から順に「メデュラ(髄質)」「コルテックス(皮質)」「キューティクル(毛小皮)」と呼ばれ、それぞれが異なる役割を担っています。
メデュラ(髄質):芯の部分
メデュラは髪の毛の芯にある部分です。毛髪理論の中でもまだ十分な解明がなされていない部位ですが、空気を含むことができるため、髪の「弾力性」に関わっていると考えられています。外部からの熱や刺激などから頭を守り、保温機能を高める働きもあるとされています。
もともと細い髪や軟毛の場合は、人によってはメデュラがほとんどない場合もあります。
コルテックス(皮質):髪の質を左右する主要部分
コルテックスは髪の毛全体の約80〜90%を占める、最も重要な部分です。メデュラを束で覆っており、タンパク質の結合状態によって直毛になったりくせ毛になったりします。
くせ毛(波状毛)のように大きくうねる髪や、縮毛と呼ばれる細かく縮れて縮れたような強いくせ毛の方は、先天的にタンパク質の結合が真っ直ぐではなく、髪の形事態も楕円形になっている場合が多いです。これがくせ毛の一つの原因です。
美容室で使う薬剤(カラーやパーマなど)は主にこのコルテックス部分に作用しています。コルテックスには多くのメラニン色素が含まれており、髪の毛が黒く見えるのはこのメラニン色素があるためです。ヘアカラー剤はこのメラニン色素を壊して髪を明るくし、希望の色味を発色させます。
また、コルテックスの中にある「マトリックス」と呼ばれる部分には、結合水(けつごうすい)として水分が取り込まれています。この水分があることで、髪のしなやかさや柔軟性が保たれています。キューティクルが損傷すると、このマトリックスの水分が髪から流出し、パサパサ・ガサガサの状態になってしまいます。
キューティクル(毛小皮):髪を守るバリア
キューティクルは髪の毛の表面を覆っている部分で、外部の刺激から髪の内部を守り、コルテックスのタンパク質や水分を逃がさないようにしています。薄くて硬いタンパク質でできていて、見た目には黒色に見えますが、実は無色透明です。
ウロコ状の薄い細胞が瓦のように重なり合い、何層にもなって形成されています。その層は性質の異なる3種類に分かれています。
- エピキューティクル(疎水性で水をはじく性質)
- エキゾキューティクル(中間的な性質)
- エンドキューティクル(水とアルカリを吸い込む性質)
パーマやヘアカラーなどに含まれるアルカリ薬剤の影響を受けると、エンドキューティクルが膨張してキューティクルが開き、薬剤が浸透する仕組みになっています。日常のヘアケアやスタイリングなどの影響で少しずつダメージが重なり、キューティクルが限界を超えて損傷すると、内部のコルテックスが流れ出てダメージが進みます。
キューティクルを健康に保つことが大切
キューティクルは髪の内部を守ってくれていて、キューティクルがしっかりしていれば髪の傷みは最小限におさえられます。日頃からキューティクルをきれいに保ち、正常に働くようにしておくことが、コンディション維持にはとても大切です。
ドライヤーの正しい使い方やトリートメントによるケアで、キューティクルの状態を整えることができます。髪のダメージが気になる方は、まずキューティクルを守ることを意識してみてください。
まとめ
髪の毛は「メデュラ・コルテックス・キューティクル」の3層構造でできています。それぞれが役割を持って連携しており、特にキューティクルとコルテックスの状態が、髪の見た目や質感に大きく影響します。
髪の構造を知ることで、なぜケアが必要なのか、どんなダメージが起きているのかを理解しやすくなります。ご自身の髪のお悩みについては、お気軽にご相談ください。


