髪の毛で健康診断ができる?毛髪に蓄積される生体データのしくみ
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「髪の毛で健康診断ができる」——そんな話を聞いたことはありますか?近年、毛髪を使った健康診断の研究・実用化が進んでいます。美容師の立場から、毛髪と健康データの関係についてご紹介します。
この記事のポイント
- 毛髪にはゲノム・タンパク質・ミネラル・ホルモンなど多様な生体データが蓄積される
- 髪は月約1cm伸びるため、約12cmの毛髪 ≒ 1年分の体内データが読み取れる
- 毛髪診断コンソーシアムが日本で世界初の毛髪健康診断システムの開発を進めていた
- 血液検査に代わる非侵襲的な健康管理の手段として注目されている
毛髪に蓄積される生体情報
毛髪は単なる「体から生えるもの」ではなく、体内の状態を記録したデータベースのような存在です。毛根付近で生成される過程で、血液中を流れるさまざまな物質が毛髪の組成に取り込まれます。
毛髪に蓄積されるとされる主な生体データには以下のものがあります。
- ゲノム・DNA:遺伝的な体質情報
- タンパク質:体の代謝状態を反映
- ミネラル:亜鉛・鉄・銅などの栄養状態
- 脂質:ホルモンや脂質代謝の状態
- ホルモン:コルチゾールなどストレス関連物質
- 薬物代謝物:服薬歴なども記録される
髪は「時系列データ」を持つ
毛髪が特に優れているのは、時系列データを記録している点です。髪の毛は平均して月約1cm伸びます。そのため約12cmの長さの髪は、過去およそ1年間の体内状態の記録を「時系列順」に保持していることになります。
血液検査は「今この瞬間」の体の状態しか反映しませんが、毛髪分析では過去にさかのぼった体内変化の推移を読み取れる可能性があります。これは健康管理において非常に価値ある特性です。
毛髪診断コンソーシアムの取り組み
日本では「毛髪診断コンソーシアム」として、ヤフー・京セラ・島津製作所・三井物産・理化学研究所など18社が参画し、毛髪を用いた世界初の健康診断システムの開発が進められていました。毛髪を採取して送るだけで健康状態を解析できるシステムが実現すれば、採血を必要としない非侵襲的な健康管理の手段として広く活用される可能性があります。
美容師の観点から
美容師として毎日たくさんの方の髪に触れていると、髪の状態から体調や生活習慣の変化が読み取れることがあります。髪のツヤ・コシ・抜け毛の量などは、栄養状態やストレス・睡眠の質とも関連しているとされています。
毛髪が「体の状態を映す鏡」であるという観点は、科学的にも支持されつつあります。日頃から自分の髪の変化に気を配ることが、健康意識につながるかもしれません。
まとめ
毛髪にはゲノム・ミネラル・ホルモンなど多様な生体データが蓄積されており、時系列の健康状態を記録したものとして活用できる可能性があります。毛髪を使った健康診断システムの研究は今後も進むと見られており、身近な存在である「髪の毛」の可能性は広がっています。
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